山本謙吾主任教授の論文

加齢で起こる腰部脊柱管狭窄症

加齢が一因で起こる腰部脊柱管狭窄症は、ひどくなると脚の筋力低下や運動機能のまひが生じ、日常生活に大きな支障をきたす場合もある。
「歩行時に脚に痛みやしびれがあったら放置しないで」と東京医科大学整形外科の山本謙吾主任教授は呼びかけている。
■休むと症状軽減
腰部脊柱管狭窄症は腰椎内部の後方にあって神経の通路である腰部の脊柱管が、何らかの原因で狭くなって神経を圧迫する病気。「主な原因は、椎間板ヘルニアや腰椎すべり症といった病気のほか、脊柱管にある黄色靱帯(じんたい)などの加齢による肥厚です。このため50代以降に多く見られます」特徴的な症状は間欠性跛(は)行といって、しばらく歩くという尻から脚にかけて痛みやしびれが生じ、少し座って休むと軽減するといった状態を繰り返す。症状の出方は神経の圧迫の程度によって個人差があり5分歩いてという人もいれば15~20分ぐらいでという人もいる。
「進行して神経の圧迫がひどくなると、脚の筋力が低下したり運動機能がまひしたりします。その結果、転倒して骨折し、寝たきりの原因になる危険性も生じてきます」
■初期なら薬物療法
歩行時の脚の痛みやしびれがあると年のせいにする人もいるが、症状に気付いた時は迷わず整形外科を受診すべきだ。診断では症状の聞き取りとMRIなどの画像検査が行われる。「治療は、初期の場合は血行促進薬や消炎鎮痛剤による薬物療法が取られます。また、脊椎を反らすと圧迫が強くなるので、腰部を前傾に保つコルセットを使用することもあります。さらに痛みやしびれが強い場合は、薬を局部に注射する神経ブロック療法を行うこともあります」こうした治療法で症状が改善しない場合は脊柱管を広げる手術が必要になる。
山本主任教授は「神経への圧迫がひどくなると治療も難しくなります。また、椎間板ヘルニアなどの原因疾患がある場合は、もちろんその治療も必要です。二重三重の意味で早期発見が大切です」とアドバイスしている。

人間も年をとるといろいろなところにガタが来るものです。
自分への早めのメンテナンスで、よりよい人生を歩みたいと思いました。


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